日蔭のふたり

JUDE (1996)


製作国　イギリス
ドラマ

監督　マイケル・ウィンターボトム
出演　クリウトファー・エクルストン　ケイト・ウィンスレット　


【ラテン語で教典を】
イギリスの文豪トマス・ハーディの１９世紀末のイングランドを舞台にした小説『日陰者ヂュード』を映画化したもの。
制度や偏見によって報われない愛の話だが、夢を追いかけるも叶わない主人公の薄倖さにもグッと来る。
こんなに好きなんだから許してあげればいいじゃないか学問も女も！と叫びたくなるような陰鬱な構成になっている。
暗い暗い内容にマッチした彩度の低いイギリスの風景と寒々しい天気の中、クリスとケイトの演技が映える。
全編通して暗い、真面目な古典映画。まさに日蔭。
ただエロいシーンがモロなのが不快。

リベンジャーズ・トラジディ

REVENGERS TRAGEDY (2002)
 
製作国　イギリス
ドラマ／サスペンス

監督　アレックス・コックス
出演　クリストファー・エクルストン　エディ・イザード　デレク・ジャコビ　


【アデュー】
衣装や背景など、サイバーでパンクでアナーキーだが、内容は思いっきり古典。
それもそのはず、トーマス・ミドルトンの手による17世紀の戯曲『復讐者の悲劇』を原作としている。
この時代独特の雰囲気、下品さ、台詞回しなどの特徴が見られる。
パッと見の派手さはなく、何回も見ると味が出てくる類の作品と思われる。
良いのだけれど、ちょっとマニアック…かもしれない。

クリスはやはり格好良かった。チンピラを一瞬で片づける所が最高！
背が高いのでロングコート姿がヤバイ

抱擁

POSSESSION　（2002）

この愛に狂わぬために、綴り続けた恋人たち。
“私は炎の中で燃え尽きるだけです”

製作国　アメリカ　
ドラマ／ロマンス／文芸

監督　ニール・ラビュート
原作　A・S・バイアット　
出演　グウィネス・パルトロー　アーロン・エッカート　ジェレミー・ノーサム　ジェニファー・エール


【英国文学ロマン】
これ本当にワーナー？そんな部分も無いわけではないか。
イギリスの街並みと風景が美しく、セリフも素敵です。
19世紀のイギリスの風景もいい。
言葉の美しさを追っているうちにいつの間にか終わるので、退屈はしません。
ミステリー要素もちょっとありますが、決して派手さはなく全体的にしっとりまとまった大人向け映画です。

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

これからお前は［すべて］を失う

監督　デヴィッド・イェーツ
原作　Ｊ・Ｋ・ローリング
出演　ダニエル・ラドクリフ　ルパート・グリント　エマ・ワトソン
マイケル・ガンボン　マギー・スミス　アラン・リックマン　ゲイリー・オールドマン


【ルーナ可愛ええぇぇ】
映画館を出た後のトイレでも、エレベーターの中でも、「意外と面白かった…」とのささやき声を聞きました。
私自身の感想は…「意外と面白かった」。笑。
巻を重ねる事につまらなくなる原作の中でも、これはおそらく１、２を争う面白く無さ（あくまで個人的感想です！）なので、これっぽっちも期待していなかったのですが！むしろ、時間を無駄にする覚悟で見に行ったのですが！楽しめました。
まずは原作と違いテーマがハッキリしていてすがすがしい。子どもたちの友情がよくわかる。
それと原作と違いくどくどと嫌らしい描写がない。アンブリッジも許容範囲。
そして原作と違い残酷で悪意に満ちた表現が無い。スネイプもルーナも可愛い。
さらに原作と違い展開のバランスが良い。ブラック家やトンクスのゴタゴタ等は不要なので割愛してくれている。
尚かつ原作と違いキャラが安定している。ハリーもロンもシリウスも良い子。
挙げればキリがありません。魔法省も良くできていたし、開心術も良かったし、最後の戦闘も良かった。
あの本から、良くここまで作ってくれました。

アイランド

生きのびろ、
地上でもっともピュアな魂。

監督　マイケル・ベイ
出演　ユアン・マクレガー　スカーレット・ヨハンソン　ジャイモン・フンスー　ショーン・ビーン


【死亡フラグ】
マイケルベイにしては面白かった気がしますが…
中途半端に未来的な近未来の都市や乗り物、施設内部のセットは「カネがかかっているな…」という印象です。
とにかく破壊シーンが多い多い。車、ビル、人…どんどん巻き込まれてドカドカ壊されます。サスガにちょっとやりすぎで白けます。
釣り針つき銃で撃たれたり目から変な機械入れられたり手を釘打ちされたりと、悪趣味に痛いシーンが多いのもあまり好感がもてません。
話のテーマは良いと思うのですが、アクションシーンを派手にすることに気を取られ過ぎて中途半端になった、と言うところでしょうか。モッタイナイ。

ファンの視点：オールバックで眼鏡のショーンビーンは素敵でした。